和門なかむら 東大阪の着物屋さん

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2009年01月24日(土曜)
■この文章は2000年に出版された書籍を再構成したものです。

花柳 旭叟さん(邦舞家)

日本舞踊の素晴らしさを多くの人に身近に感じてもらいたい

若手舞踊家として今、いちばん脂ののった活動を続けていると評判の花柳旭叟さん。「旭叟の会」や「二人会」を開催したり、国立文楽劇場主催の「明日を担う新進の舞踊・邦楽鑑賞会」等に出演し、大阪府芸術劇場奨励新人賞(平成9年)、大阪文化祭奨励賞(平成10年)、名流派合同新春舞踊大会奨励賞(平成11年)をたて続けに受賞する。かたわら、「舞踊家でありたいと思うと同時にわたしたちの国の伝統的な文化である、日本舞踊をもっと多くの人に身近に感じて欲しい」と天王寺・東大阪・東京での稽古場で老若男女に教授する日々が続く。

「祖父が芸事が好きで、母(花柳干城)も踊りをやってましたから気が付いたら踊りがそばにある生活でした」と語る。大阪に代々続く病院の娘として生まれ、琴、長唄、茶道と習い事をこなしつつ、「高校の時に水泳でインターハイに出たのよ。インストラクターの資格も持っているし、スキーもするアウトドア派だったの」と語るくらいのスポーツウーマンでもあった。が、踊りの魅力と奥深さに一生の仕事と心を決め、昭和46年に花柳流の普通部で名取(花柳芳芙美加、後に旭叟に改名)を、3歳の時から師事していた花柳芳加次師の没後、昭和50年に花柳吉叟師に学び、昭和54年に専門部終了と同時に師範名取となった。

「男も女も踊れる強みを持つ、ユニークな舞踊家。芸欲をいっぱい秘めた女」(舞踊評論家 重里正雄氏)「ひとつのことをやり通すだけでも大変なことなのに旭叟さんは踊りのほかに大和楽の“大和三千駒”の名も持っている。若いが見上げたものである」(舞踊評論家 谷村陽介氏)「グングン成長してゆく姿を見ると、その旺盛な意欲には頭の下がる思いである」(舞踊評論家 西脇和義氏)等の声にあるように、凛とした振舞いの中に、なにわ女の魅力であるバイタリティをも併せ持つ。

「いやぁ、井の中の蛙です。わたしなど『そこそこ踊れる』と言われますが、東京には同じぐらいの踊り手がたくさんおられる。日本の古典の本家だった関西は10年遅れています。まだまだ勉強の身。師匠が得意とされる芝居的な舞踊(歌舞伎舞踊)が私も好きですから、もっと極めてゆきたい。大和楽は言葉の持つ意味や舞踊の意味をもっと勉強したくて大和三千世師に師事しているのですが、こちらも厳しい。お稽古をつけていただくのではなく、稽古してきたものを見ていただき評価される、あくまでも自分で勉強しないとついていけません」と謙虚な姿勢をくずさない。

旭叟先生

第1回旭叟の会 /H8.2.29/国立文楽劇場(大阪)/常磐津 「角兵衛」 鳥追い


弟子の一人は「教え方がとても上手。その人にあった踊りを見つけてくださる。娘が教わっていたのですが、わたしがすっかりはまってしまいました」。1時間ほどのふれあいの中で編集子も「やってみたい」と思ってしまった程だ。


2009年01月20日(火曜)
ついにやってきました。国立文楽劇場でのお点前の日が。
この日はam8:30に劇場に入り、いつもお世話になっている先生方や先輩方に挨拶をし、茶席の準備開始。しかしながら、茶席に出向いた事はあっても主催者側になるのは今回が初めてなので、何をしたらいいのかよく分らない。先生から「みんなの動きから、全体の流れを感じ取ってね!」とのアドバイスを頂戴する。そのお言葉を意識しながら、且つみなさんのお邪魔にならぬよう準備に励む。掛軸がかかり、お道具が並び出した。塗りのきれいなナツメや文楽人形が描かれた茶碗も飾られ、だんだん茶席の風情が周囲にたち込める。いい感じだ。
でも情緒的になっていられない。文楽の第一部の開演時間がam11:00なので、準備が概ね出来た頃にどんどんお客様が来て下さった。嬉しいが大変忙しい。最初は和菓子を運ぶ役を担当するが、暫くすると先生が声を掛けて下さった。「中村君!次お点前して下さい」と。

男点前

男点前をしている様子


さぁやってきました。この日の為に練習してきました。・・・と思うと緊張する。
結果的にこの日4回ほどお点前をさせて頂いたが、1回目はやっぱり変であった。

まず敷居をこえる際に頭を打ちそうなので、いつも以上に頭を下げなくてはいけない。次にうまく座らないと立ち上がる際に袴の裾をおもいっきり踏んでコケそうになる。それにライトで暑い。額の汗が流れる。予想外の事が多いので、時折わけが分らなくなる。しかしこれも修行である。

途中母親やお店の顧客様もお越しくださり、その方々の前でもお点前を披露した。僕の未熟な点前を見る為にわざわざ文楽劇場まで足を運んでくださった方々。大変嬉しく、有り難い気持ちで胸がいっぱいになった。(次回はもっと上手くできるよう頑張ります)

未熟であるので恥もかいたが、収穫もあった。自分の欠点がよくわかったのだ。
1.お湯やお水を柄杓に入れる際に上澄みをすくうような軽々しい仕草である。
2.目線に一貫性がない。
3.目ヂカラがあり過ぎて、表情が固い。(緊張してました)

次回はこの欠点を克服できるよう、またお稽古に励んでゆきたい。そう思います。
ご指導くださった先生方、アドバイスを下さった先輩方、本当に有り難う御座いました。
今後とも宜しくお願い致します。




2009年01月11日(日曜)
本年もなにとぞ宜しくお願い申し上げます。
ここで豆知識をひとつ。
2009年は平成21年、明治に換算すると142年、大正に換算すると98年、昭和に換算すると84年めになるそうです。

今日は初釜。仕事の合間を見付け、稲川先生のご自宅に伺った。
身支度をととのえ、受付をすませる。いよいよ茶室に入る事になった。

早速稲川先生から指示が飛ぶが、作法が全く分らない。
まず、大徳寺の掛軸を拝見し一礼。お花や周辺の置物を見て、再度掛軸に一礼。
次は棚や炉の傍まで行って、しつらえを拝見。やはり初釜は違うなと身が引き締まった。

きものde初釜

その後私も客側として座り、他の方々もほどなく座り、先輩による「濃茶」のお点前が始まった。「ついに濃茶デビューやなぁ!」と周囲に気付かれないように一人で喜ぶ。暫くすると僕の番が来た。「待ってました!」と唱え、口に含みゴクリと飲んでみた。薄茶と違い、ドロっとした感触・・・う〜ん美味しい。「濃茶最高!」と心に刻む。

濃茶のお点前が終わり、お食事もご馳走になる。これも美味しい。いくらでもお腹に入る。周囲はみんな女性。お酒をいくら飲んでも怒られない。会話も楽しい。いい所ばかり、ここはパラダイスだ。(花園ラグビー場横にパラダイスがあったなんて!東大阪の市長さんにもこの事実を知らせてあげたい)しかしパラダイスはいつまでも続かない。急遽僕が薄茶のお点前をする事態となったのだ。修行モードに切り替えねば・・・


お点前の手順は覚えていた。しかし、顔が真っ赤。
「ほろ酔いお点前」である。

きものde初釜


店に帰りパソコンに向かう。大きいモニターに映し出される、僕の写真を見てまた赤面。
恥かしい!こんな赤い顔でお点前をしたなんて。


2008年10月22日(水曜)
今日は仕入れで京都に出張。午前10時頃より色々な商談をしにバタバタと走り回るが、
ちょっとした時間を見付けて、茶道の聖地を訪ねてみた。

不審庵 (ふしんあん)。
この不思議なネーミングは表千家の屋敷名であり、堀川寺之内の交差点を東に入った所にある。なんとなく緊張する。やはり聖地なのか。おもむろにデジカメを取り出し、撮影 パチリ!!

すると、門の小扉からご婦人の団体がどっと出てこられた。「なんだ!」と驚きながら、慌てて車に戻る。「不審庵に現れた不審者」とみなされていない事を祈るばかりだ。

しかしながら、表千家様にお願いすれば不審庵の中が見学できるのだろうか???
茶道を習って約8ヶ月なのに、少々厚かましい考えが僕の頭をよぎる。
もしOKであれば、当然和装で訪ねたいものだ。

そして、何がおもしろいかと言いますと、
裏千家の聖地「今日庵」(こんにちあん)が隣接している。
どういう基準で裏表を決めているのか、大変興味深いところだ。

表千家

不審庵



2008年10月14日(火曜)
奈良県生駒市の特産品と言えば「茶筌」(ちゃせん)。ご存知の通り、抹茶とお湯を入れた茶碗で振り、お茶をたてる茶道の必需品です。それを買い求めるべく、高山の「竹茗堂さん」を訪ねてみました。(竹茗堂さんはグーグルで出会いました)
この日はあいにくの小雨模様。仕事場は自宅の中にあるようですが、とにかく屋敷が大きい。それにまずびっくりでした。そして展示場。ここで勉強になったのは、茶筌にはすごくたくさんの種類があるという事。知りませんでした。僕は表千家なので、表千家のお家元がお使いになっている形の茶筌、「真」(しん)というタイプの茶筌を購入。
明日はお稽古日。茶筌も買ったことだし、頑張るぞ!という心境です。燃えてます!

茶筌


2008年09月17日(水曜)
今日は稲川先生宅でのお稽古日。仕事の合間を見つけて、自転車でGO!暑いので、いまだに浴衣を着ている僕。周囲より浮いてる感じがする。
稽古内容は当然、9月26日(金)・27日(土)・28日(日)店内で開く「ミニ茶会」で、僕がお点前をさせていただく。その練習です。
練習を重ねていくのですが、「点前をしまう」部分で数箇所手順を忘れている。やばい!!正直習って8ヶ月弱では無謀だったのか!?
しかし、やると決めた以上しっかりやり抜くぞ!と心に誓う僕でした。

茶の湯日記の画像



2008年08月18日(月曜)
2008年7月19日(土)大阪の料亭「天王殿」で花柳旭叟日舞教室の発表会が催されました。
参加したのは、私ども東大阪教室と天王寺教室と東京教室の計3教室。
東大阪教室からは、私中村昭夫とAちゃん(高校生)が踊りました。


発表会 その2

発表会 その3

発表会 その4

発表会 その5

発表会 その6

発表会 その7


2007年03月29日()